アニメ漫画の都市伝説


カテゴリ:ジブリ

主題歌を歌っていたのが当時8歳だった大橋のぞみと55歳のおじさんユニット藤岡藤巻。

一度聞いたら頭から離れないこの歌はCDシングル売上38万枚の大ヒットで、その年の紅白歌合戦にも出場した。

この曲が出来た時、スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーは「主題歌は子供が簡単に口ずさめる歌にしよう。実際に子供を呼んで歌いやすいか試してみよう」と思い、呼ばれたのが子役事務所に所属していた大橋のぞみだったらしい。

あくまでもこの時点では仮歌としてのキャスティング。
そのため、スタッフからも「本番は違う子が歌うことになるから気軽に歌ってね」と言われていたそうだ。

しかし、大橋のぞみがこの歌を歌った時、宮崎監督は「この子で良いじゃないか!」と、大橋のぞみの歌を気に入り、歌手に抜擢することを決めたのだ。

その歌はお世辞にも上手とは言い難いものだった。

ポニョを製作するに当たり、宮崎監督が最も大事にしたテーマが親子の情愛。
だからこそ歌の上手さよりもはるかに大事なものがあった。

宮崎監督が惹かれたのは大橋のぞみの子供らしさと言われているそうだ。

リサが宗介とポニョのためにつくった即席ラーメンにはネギがのっていたが、宮崎監督はホウレンソウをのせたラーメンが好みだった。

しかし、なかなかうまく描けなかったそうだ。その結果、ネギになったらしい。

途中の川で逢う大正時代の夫婦は成仏できない魂だったが、ポニョが引導を渡したのだという。

夫婦共に成仏しない理由は「赤ちゃんが心配だから」。

小舟の夫婦の赤ちゃんは、三途の川にとどまる未浄化霊。

ポニョが赤ちゃんにキスすることで成仏させたそうだ。

ポニョがこの赤ちゃんを気にしたのもそのためらしい。

アンデルセンの童話「人魚姫」(1836年発表)をモチーフとした作品とされている。

しかし、ヴェネツィア国際映画祭での記者会見で「製作中に『人魚姫』の話に似ていると気付いたものの、元来意図的にベースとしたわけではない」と監督は発言していた。

また、「クトゥルー神話」を踏襲した創りになっているとも。

細かな設定も理にかなっているようで、作中でのママやパパの話も理解できてくるという声もあるようだ。

舞台はジブリの社員旅行で訪れた、広島県福山市の鞆の浦。

宮崎監督が気に入り、鞆の浦の海に隣した崖の上の一軒家に滞在して構想を練ったのだとか。

ポニョの本名は「ブリュンヒルデ」という。

北欧神話のワルキューレの長姉の名前であり、ワルキューレは「死者を天上に連れていく」存在であることから、ポニョは死神だという解釈が生まれたと思われる。

洪水後の世界は「あの世」で、実は“全員死んでいた”という都市伝説が存在する。

この解釈が生まれた理由は以下のとおり。

(1)「クラゲドーム」「山の上のホテル」は、「グループソウル」という、人が集団で生まれ変わる魂のグループを指す。

(2)小舟の一家がいたのは三途の川。

(3)トンネル=別世界への通路、「あの世」「女性器」。
劇中のトンネルの横には、子どもの魂を救済すると言われるお地蔵様があった。

“『かぐや姫の物語』を作ってるせいでエヴァンゲリオンの進行が遅れるんですよ。”

『かぐや姫の物語』の西村プロデューサーがこんなことを言った。


かぐや姫の物語には、優秀なフリーランスの絵描きがたくさん携わっていた。

そのせいで『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の制作が遅れているというのだ。

本当かどうかは分からないが、いずれもトップレベルの絵描きが制作に携わっていると思われるので、案外信憑性のある話ではある。

『かぐや姫の物語』は、日本最古の物語といわれる「竹取物語」を題材に、高畑監督が2005年から8年かけて制作してきた作品。

かぐや姫は数ある星からなぜ地球を選んだのか、この地で何を思い、なぜ月へ去らねばならなかったのか、彼女が犯した罪とは、そして、罰とはいったい何だったのか…といった内容が描かれている。

8年もかけて制作された大作アニメだが、実は、最初は『平家物語』を作品化しようとしていたのだ。

しかし、『平家物語』には、人と人の殺し合いのシーンがある。

当てにしていたアニメーターが「そういうものは描きたくない」と言ったことで、別作品を制作することになる。

プロデューサーの鈴木氏が「じゃあ、何を描きたいの」と聞くと「子どもを描きたい」と言ったという。

鈴木氏は、悩んでいた時に、高畑監督が以前「かぐや姫は、ちゃんとした映画は1本もないですね」と言っていたことを思い出した。


「誰かが作るべきだな。だとしたら、高畑さん、かぐや姫はどうなんですか」

高畑監督は最初はそんなに乗り気ではなかったが、鈴木氏が何度も説得してようやく『かぐや姫の物語』を制作することになったという。

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