東京都出身の俳優、声優(ナレーター)である下條アトムは芸名ではなく本名。

父が第二次世界大戦後間もなく生まれた息子を、将来は日本でもアメリカのように名前・苗字の順に呼ぶようになり、ローマ字の順に名簿も作られるだろうと考え、ならばアルファベットのAで始まる名前なら最初に呼ばれるという理由で、さらに「今後の原子力は戦争ではなく発電など平和のために使われるはずである」という願いを込めて、原子を意味する英語atomから名付けたそうだ。

『鉄腕アトム』は下條アトムの命名より後に描かれたものなので、同名となったのは偶然の一致である。
『鉄腕アトム』の連載当時、アトムという名の少年が実在することが話題となり、当時少年だった下條は手塚治虫と対面した。

また、ウランという名前の女の子(しかも苗字が「賀来(かく)」であり、字を変えれば「核・ウラン」となる)が偶然にも下條の小学生時代の同級生にいたため、当時のテレビ番組に2人で出演したこともある。

ともに現在の日本においても珍しい名前であり、これは非常にまれな出来事である。