ジオン公国が宣戦布告した翌日、連邦の本拠地壊滅を目的とした『ブリティッシュ作戦(一週間戦争)』が実行された。

この作戦は壊滅状態になったサイドのコロニーを略奪し、地球に落下させるというもの。

この「コロニー落とし」によって、広島原爆300万発分、震度9の地震とそれに相当する津波が起こる計算になるという。

しかし、地球への攻撃が目的であればコロニーではなく、小惑星の方が質量も大きく、より大きな被害をもたらすことができたはずである。

あえてコロニーを利用したのは何故なのか。


この理由は落下させるものの形状にあった。

小惑星は凹凸が多く、大気圏内に入った時に空気抵抗の予測をつけるのが難しく、狙い通りに落下させることができない可能性があったのだ。

その点、スペースコロニーなら使いやすい形状で、万が一コースを外れることがあっても、内蔵している核パルスエンジンで軌道修正をすることができる。

そのためにコロニー使うことになったのだ。


しかし、人工物であるコロニーは小惑星ほどの強度はなく、攻撃によって破壊されやすいというデメリットがあった。

承知の上で実行したコロニー落としだったが、結果、作戦は失敗した。